バセドウ病症状と治療方法まとめ

 




 

私がバセドウ病を経験してこれまで実際に出た症状、伊藤病院の医師や心臓血管研究所附属病院医師から伺った情報、日本甲状腺学会に記載されている情報等を元に、バセドウ病の症状と治療方法についてまとめた。

 

1.バセドウ病の症状

下記、バセドウ病症状は代表的なバセドウ病の症状を列挙し掲載した。稀な症状もあるかと思われるが主に出現・発症しやすいものやバセドウ病特有の症状を優先的に記載した。(年齢と出現傾向の関係性や男女差は考慮していない)

 




 

1-1.バセドウ病の症状(動悸・頻脈)

これは、心臓に現れる症状だ。筆者も経験したが心房細動といい、心電図の検査結果で異常が発覚する。

通常、心臓は一定のリズムで安定して脈拍を打つが、バセドウ病により甲状腺ホルモンが上昇すると、脈拍が不定期なリズムになったり、頻脈と言って脈拍数が多くなるという症状が現れるもの。

筆者はバセドウ病発覚前に、24時間ホルタという24時間四六時中心電図を計測する機械を装着した。これにより24時間の脈拍総回数が約14万回である事が判明した。(健常者はおおよそ10万回)

Applewatchにより頻繁に脈拍数をチェックしていたが、平常時(普通に歩いているだけ)で130近くまで上がった事もある。

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この症状で気をつけなければいけない点は心房細動による脳への影響だ。心房細動が続くと心房内で血流の澱みが出てしまい、この時血栓が出来やすい状態となるのだ。(血栓とは血の塊のようなもの)

心房内で作られた血栓はやがて脳に辿りつき、脳梗塞や脳卒中を引き起こすのだ。この血栓が原因となった脳梗塞や脳卒中は重症化・死亡リスクが高い為、血液凝固抑制剤という種類の薬や脈拍を落ち着かせる為の薬が処方されるケースが多い。筆者はリクシアナとメインテートという薬を服用し、対処していた。

また、リクシアナやメインテートと並行してこれらの症状の根本原因となる甲状腺ホルモンの上昇を抑制する治療をする事で、動悸や頻脈も次第に落ち着かせる事が出来るのである。

 

 

1-2.バセドウ病の症状(息切れ・多汗・暑がり)

これは上記、記載した動悸・頻脈と関連性があるものだが通常、運動をすると脈拍が上がり全身に酸素を供給したい為、息切れを起こすというメカニズムであるが、バセドウ病により脈拍が上がっている状態であれば、運動をしていなくても体は運動をしているのと近しい状態になる。

筆者もちょっとした軽い運動ですぐに息切れをした経験を何度もしている。例えば階段の移動(1階から2階に上がる)だけでも息が切れたり、汗をかいたりするのだ。また、喫煙者の場合、喫煙をする事で更に多汗が顕著に現れる。

これらの症状を緩和するにはやはり根本的な原因となっている甲状腺ホルモンの上昇を抑制する事で次第に落ち着く症状なのである。

 

 

1-3.バセドウ病の症状(手指振戦)

主に手や指がふるえる症状だ。例えば、コップを持った時や字を書く時などにふるえを認める事がある。筆者の場合もバセドウ病発覚前にこの症状が出ていた。洗面所で歯磨きをする時に持つコップがふるえていたのは記憶に新しい。また、手指ではないが、膝もガクガクふるえるような症状が出ていた。

甲状腺機能が亢進すると代謝量がアップする。通常、運動によるカロリー消費は体内で炭水化物を糖にしてそれをエネルギーにしている。だが、血糖値が追い付かない状態で代謝をしようとすると今度は糖の代わりに脂肪やタンパク質(筋肉)を分解してエネルギーに変換する。

これらのメカニズムにより代謝量過多による筋量低下が、結果ふるえを発症していると思われる。

 

 

1-4.バセドウ病の症状(眼球突出・眼症)

眼球突出はバセドウ病の症状でも有名な外見的症状である。バセドウ病眼症は外眼筋の炎症や瞼を動かすための筋肉の異常であり、瞼や結膜の腫れ、充血、流涙、眼の痛み、眼球突出などを生じるもの。

これらが影響しものが二重に見えたり視力の低下、角膜の傷を生じる場合が稀にある。バセドウ病眼症は非喫煙者に比べて喫煙者に眼症が起こりやすく、治りにくいこと・悪化する事が知られている。

症状を根本的に緩和するには甲状腺ホルモン上昇を抑える治療と喫煙をしない事が大前提となる。

 

 

1-5.バセドウ病の症状(甲状腺腫)

甲状腺が大きくなった状態を指す症状。バセドウ病患者の約10%が発症する症状。

その中で、部分的にしこりのように腫れる場合を結節性甲状腺腫と言う。結節性甲状腺腫の中には、良性腫瘍と悪性腫瘍が含まれるが、良性腫瘍には濾胞腺腫、腺腫様甲状腺腫、甲状腺嚢胞、機能性結節が含まれる。

線腫様甲状腺腫は甲状腺が活発に活動する事で細胞が破壊と増殖を繰り返し形成されるもの。

甲状腺腫はエコー検査、触診、血液検査、CT、アイソトープ検査等により検査する。良性または悪性であるかの判断をこれらの検査を用いて鑑別する事が多い。

 

 

1-6.バセドウ病の症状(空腹感・体重減少)

バセドウ病患者の多くは食べても太らないという状態になる事が多い。甲状腺機能が亢進する事はイコール代謝量が大幅に向上する事を意味しているからだ。健常者と比較して基礎代謝量が向上する事になり、何もしていなくてもカロリーを大量に消費するのである。

この状態が長く続くと結果、体重減少に繋がる。また、空腹感が増すのもカロリー消費スピードが健常者に比べて高い事が挙げられれる。

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1-7.バセドウ病の症状(精神症状)

不安、怒り、悲しみ、焦燥、刺激過敏性、気分不安、易疲労感などが見られる。抑うつ状態と躁状態のどちらも呈し、時に幻覚や妄想を呈することもあるため、ADHD、うつ病、自律神経失調症等、精神疾患と誤認されやすい症状である。

 



 

1.8バセドウ病の症状まとめ

今回列挙したバセドウ病の症状は全てではなく、代表的な症例や比較的頻度の高いものを抜粋して紹介した。見ての通りだが、バセドウ病の症状は非常に多種多様であり、他の病気と誤認されやすい特徴もある。

先に紹介した精神疾患以外にも更年期障害の症状や特徴とも類似点が多いため、バセドウ病に辿り着くまでに少々時間がかかる場合がある。筆者の場合も初診~バセドウ病発覚迄に約1カ月を要した。

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2.バセドウ病の治療方法

バセドウ病の治療法は大きく分けて3種類の治療方法がある。ここではその治療方法の紹介とそれぞれの特徴や長所短所等を紹介する。

 

2-1.薬物療法

ファーストチョイスとして選ばれる可能性が非常に高いのが薬物療法だ。この療法のメリットとしてリスクが低い事、外科的療法ではないため、傷跡が残らない療法でもあり人気が高い。

一般的にメルカゾール、ヨウ化カリウムという薬を服用し、甲状腺ホルモンの上昇を抑制する。

筆者も現在薬物療法による治療中であるが、短所としては時間がかかる事、費用がそれなりにかかる事だ。治療初期(開始~2、3カ月間)は2週間おきに検査を行う必要がある。

これは無顆粒球症や肝障害という重大・稀な副作用の発覚を遅らせないようにするためだ。

 

 

2-2.アイソトープ療法

放射性ヨウ素カプセルを服用して甲状腺にヨウ素を集め、体の内側から放射線を照射し甲状腺の細胞を減らす方法。傷痕が残らない点は薬物療法動揺のメリットである。

これまでアイソトープ(放射性物質)による甲状腺がんや白血病に関する安全性は検証済とされていたが2019年7月にNCI(米国国立がん研究所)の研究レポートにより、長期的には固形がん発生リスクが若干高まるとの研究結果も出ており、今後はより十分な検証が必要と判断されている状況。

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2-3.手術療法

腫れが目立つ場合や薬の副作用がある場合などに、甲状腺を切除することでホルモンの過剰分泌をなくす治療方法。ひと昔前は亜全摘という手術方式で、甲状腺を一部残すやり方もあったが、近年では全摘出が一般てきに行われる。

全摘出した場合、本来必要なはずの甲状腺ホルモンが出なくなる為、術後は甲状腺ホルモン薬の内服が必要となるが、用量さえ決まれば長期処方が可能となるため、通院回数を減らせるメリットがある。

関連記事はコチラ→甲状腺全摘出後の注意点は?

 

 

3.参考記事一覧:

伊藤病院HP:伊藤病院ホームページ

 




 

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